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ブライヤーパイプの特徴

パイプの歴史から見ると「ブライヤーパイプ」の歴史は新しく世に出てから百数十年程度しかたっていません。「クレイパイプ」、「メシャムパイプ」「金属製パイプ」などは二百年以上の歴史があるのに現在、パイプと言えば「ブライヤーパイプ」言っても過言ではないくらい世に広まりました。

木製パイプは他の原材料のパイプに比べ、壊れにくく、軽く、熱伝導率が低く、加工しやすく、安価でかつ量産が可能という優位性(クレイパイプは壊れやすく、金属製パイプは熱くなりやすく、メシャムパイプは高価で量産が不能)をもっているのですが、同時に焦げやすく、木の焦げる臭いや樹液の染みで、タバコ本来の持つ味と香りを損ねてしまう致命的欠点があり、広く普及することはありませんでした。

ブライヤーパイプの登場は、他の原材料のパイプより優位性をもち、それまでの木製パイプの致命的欠点であった部分を補い(燃えにくく、樹液が染み出ることもない)、かつ火持ちがよく、タール分の吸着のよい理想的なパイプの登場であったわけです。

また、原材料のブライヤーは、材質が木の根瘤であるので虫食いや砂や石を噛んでいることがほとんどで、全く傷のないブライヤーパイプというのはまことに稀なことであり非常に希少価値のあるものであり、そのなかで木目(木理)が等間隔に揃っているものなどは皆無にちかいものです。
このようにブライヤーパイプの良し悪しはブライヤーの品質(希少価値)によってほとんど決定されます。(たばこを吸う道具としての差異はほとんどありません)

以下、ブライヤーパイプの価値を決める木目と仕上げについて紹介していきます。
 
◎ グレイン(木目)
通常、木目といえば材木の年輪の目ことを指しますが、ブライヤーパイプの木目とは、パイプの素材に用いる部分が根瘤であるので、木に栄養や水分を運ぶ導管の目のことを指します。

木目は根瘤の中心から放射線状に広がっています。従って中心ほど目が詰んで、まっすぐで、外側の部分ほど、木目の硬い部分の幅が広がり、乱れてきます。

また、根瘤が育つ土の環境により、より痩せて、岩、砂が多い荒れた土地でゆっくり時間をかけて育つ根瘤のほうが、木目も緻密で硬く重いものとなります。

木目の模様に対して、直角に切断すると、材木の年輪のように何重もの輪が現われるのではなく導管が切断された形、つまりバーズアイと呼ばれる不規則に散らばった楕円の木目があらわれます。
■ ストレート・グレイン
ストレート・グレインボウルの頭から底に向けてまっすぐ走っている木目のことを言います。
木目がまっすぐで等間隔に密に詰んでいるもののほうが高価とされています。
ボウルのトップ部分と底部分はバーズアイとなります。
■ バーズアイ
バーズアイ鳥の目のような形をした楕円の木目がびっしりと表れるもの。
このグレインはストレートグレインを真横に切る表面にあらわれるもので、ストレートグレイン同様に目が密に積んでいるもののほうが高価とされています。ボウルのトップ部分と底部分はストレートグレインとなります。
■ フレーム・グレイン

フレームグレイン

ストレートグレインと同様の木目ですが、木目が直線でなく炎のように揺らいでいるものをいいます。
ブライヤーの表面に近い硬い部分にあらわれる木目です。
ボウルのトップ部分と底部分はバーズアイとなります
■ クロス・グレイン
クロス・グレイン木目がストレートグレインとは違いボウルを横切る形あらわれ、その木目の美しさを強調するようにつくられている。
ボウルの左右にクロスグレインがあれば、ボウルの前後はバーズアイです。
 
◎ 仕上げ
■ スムース仕上げ(ポリッシュ仕上げ)
スムース仕上げ(ポリッシュ仕上げ)削り上げたパイプ表面の傷などをできるだけ目立たないように処理し、木目の美しさを強調するために着色します。(通常、木出しと呼ばれる木目の部分は導管のため染料が染みやすいという特性を利用して、一度色が暗めの染料で染め、表面を削り木目を浮き出させ、再度、少し明るめ染料で全体を仕上げます)その後、表面を磨きあげ、ツルツルで光る仕上げにしたもの。
■ スムース仕上げ(マット仕上げ)

スムース仕上げ(マット仕上げ)

スムース仕上げと同様に染め上げた後、艶消しに仕上げたもの。
やや落ち着いた感じに仕上がります。
■ サンドブラスト(シェル)仕上げ
サンドブラスト(シェル)仕上げシェルブライヤー、レリーフとも呼ばれ、金剛砂(ざくろ石を細かい粉末にしたものでダイヤモンドに次いで硬い研磨剤)を高圧でノズルから噴射し、パイプの表面にぶつけると木の比較的柔らかい部分は削り取られ、硬い部分(木目の部分)が浮き上がってくる。このように木目がはっきりと浮かび上がり荒々しい仕上げのパイプが出来上がります。
サンドブラスト仕上げしたパイプをよく見ると、浮かび上がっている木目に交差して、何本もの縞がパイプを取リ巻いているのが見えます。これがリンググレインと呼ばれるブライヤーの年輪です。
■ ラスティック仕上げ
ラスティック仕上げサンドブラスト仕上げとよく似た仕上がりになりますが、刃物でパイプ表面を削り取っていく仕上げです。
サンドブラスト仕上げと違い、人工美的な仕上がりになります。
■ ナチュラル(白木)仕上げ

ナチュラル(白木)仕上げ

ブライヤーの生地のままのよさを出すため、無着色あるいはワックスだけで仕上げたもの。サビネリのシーコラルを代表するようなラスティック仕上げされたものが多い。白木のパイプは、長い年月をかけて、丁寧に扱っていくと、なんともいえない色艶に染め上がり木目や彫り模様が浮かび上がり素晴らしいパイプになると言われています。
また、塗装を施していないので通気性、吸湿性がよくクール&ドライスモーキングが楽しめます。